ヨガとピラティスの違いは?
「ヨガとピラティスって何が違うの?」
そんな質問を受けることがあります。
たしかに、同じようなウェアを着て、マットの上で運動をする姿を見ると同じように見えるかもしれませんね。ですが、ヨガとピラティスは似ているようで、本質的にはまったく違うものです!
本記事では、起源や目的などから、ヨガとピラティスの違いについて解説していきます。
どちらを始めたらいいか迷っているという人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね♪
ヨガとは<起源や特徴>
ヨガの起源は、約4500年前の古代インドのインダス文明の時代にまでさかのぼります!
インダス文明を代表する都市遺跡「モヘンジョダロ」から発掘された出土品には、瞑想や安座を思わせる像や絵が彫られており、ヨガの起源と関連があるのではと推測されているのです。
歴史上はじめて「ヨガ」という言葉が確認できたのは、紀元前1000年頃。
バラモン教の奥義書「ウパニシャッド」に記されています。
本来ヨガは、心身の健康法としてではなく、ヒンドゥー教や仏教などの修行法のひとつとして生まれたのです。そこから様々な変化を遂げながら現在まで受け継がれています。
ヨガの歴史の長さに驚かれた人もいらっしゃるのではないでしょうか?
今もなお多くの人に愛され続けているってすごいことですよね♪
現代のヨガ
ヨガがアメリカに広まってからは宗教的な思想は薄まり、健康法のひとつとして多くの人が実践するようになりました。ヨガには様々な流派や種類が存在しますが、現代のヨガのルーツとなっているのが、肉体的なアーサナ(ポーズ)と呼吸法に重点を置いたヨガの流派「ハタ・ヨガ」です。
日本においてもヨガは、ダイエットや美容を目的として女性を中心に人気がありますよね。
現代はエクササイズのひとつとして定着しているヨガですが、自分自身と向き合う精神的な面を大切にする根本的なところは変わっていません。
ピラティスとは<起源や特徴>
ピラティスは、ドイツ人のジョセフ・ピラティス氏が考案したエクササイズです。
ピラティス氏は、幼少期とても体が弱かったと言われています。自身の身体を改善するためにヨガや体操、ボクシング、武術など様々な身体訓練やスポーツに取り組み、独自のエクササイズを開発したのが、ピラティスのそもそもの始まりだとか。
ピラティス氏はトレーニングの成果もあって、14歳になる頃には病気も克服し、解剖学書や芸術家の身体モデルをする程たくましい体になったとされています!
そして、第一次世界大戦では、ドイツ人の従軍看護師として看護にあたっていたピラティス氏。その際、負傷した兵士が寝たままでも身体機能の向上ができるようにと、リハビリ目的で開発したエクササイズが、現在のピラティスの原型と言われているのです。
終戦後、ピラティス氏はアメリカへ渡りスタジオを開設、ボディメンテナンスエクササイズとしてダンサーやスポーツ選手の間で話題になり広まっていきました。
ピラティスがヨガに似ていると言われるのは、ヨガを参考にしている面もあるからなんですよ♪
ヨガとピラティスの違い
では、ヨガとピラティスの違いについて見てみましょう。
身体の動き
ポーズをキープするヨガに対して、ピラティスは静止せず常に動き続けるのが特徴です。
ヨガはポーズをとり静止した状態で、深い呼吸を続けます。ゆっくりとした動きと、呼吸やポーズに集中することで、身体への意識を高めて瞑想状態を作り出します。
一方、エクササイズ的な要素が強いピラティスでは、呼吸と動きを連動させて、流れるように動き続けることで、姿勢やバランス、体幹、柔軟性を鍛えます。
また、ヨガのポーズは身体を伸ばす動きが多いのに対して、ピラティスは身体づくりに必要な筋肉をしっかりと強化する動きが多いです。
呼吸法
ヨガの呼吸法の基本は、鼻から吸って鼻から吐く「腹式呼吸」です。
ゆっくり深い「腹式呼吸」を繰り返すことで、自律神経の副交感神経が優位に働き、心身をリラックスさせることができます。
一方ピラティスは、鼻から吸って口から吐く「胸式呼吸」が基本となります。自律神経の交感神経を活性化させる胸式呼吸は、身体の体幹やインナーマッスルを効果的に鍛えることができるのです。エクササイズ向けの呼吸法と言えますね!
目的
ヨガの起源でもお話したように、ヨガはインドの宗教の中で、修行の一環として行われていたものです。「ヨガ」はサンスクリット語で「つながり」を意味します。呼吸・瞑想・ポーズを組み合わせて、心身の緊張をほぐし、心の安定と安らぎを得ることを目的とします。
一方、ピラティスは元々リハビリ用のエクササイズとして開発されたものです。ボディラインの引き締めや身体のメンテナンスを目的とします。マット上での運動だけでなく、専用の器具も使いながら動いて、運動機能を高めるマシンピラティスもありますよ。
ヨガは「精神面」「心」の部分に重きをおくのに対して、ピラティスは「身体面」からのアプローチに重きをおいているのですね。
ヨガとピラティスの共通点
ピラティスはヨガの要素を取り入れて作られているので、ふたつには共通点もあります!
体の歪みを整え、筋力増加と柔軟性を上げる効果
ヨガとピラティスは目的やアプローチの仕方に違いがありますが、どちらも深い呼吸を行いながら身体を動かします。それにより、身体の歪みを整えて、筋力と柔軟性を上げることが可能です!
新陳代謝UP
どちらも体の歪みを整える効果が期待できるので、代謝アップととともに血行も促進されます。新陳代謝が活発になるので、お肌や髪、腸の調子が良くなりますよ。
ヨガはこんな人におすすめ
ヨガがおすすめなのは、こんな人です!
- 瞑想法や呼吸法に興味がある
- 身体だけでなく心のバランスも整えたい
- リラックス効果を得たい
- 姿勢を改善したい
- 運動が苦手
- 気持ちが落ち込みやすい
リラックス効果が高いヨガは、仕事や人間関係でストレスを抱えている人や、忙しい日々を送っている人などにおすすめです。
また、ゆったりとした動きでポーズを行うので、運動が苦手な人でもチャレンジしやすいでしょう。ヨガ本来の目的はポーズを完璧にとることではなく、「心の安定」を目指すことなので、思うようにポーズができなくても大丈夫です!
ピラティスはこんな人におすすめ
ピラティスがおすすめなのは、こんな人です!
- しなやかで引き締まった身体を目指す人
- 運動不足の解消
- ボディラインを整えたい
- 姿勢のゆがみを整えたい
- ダイエットしたい
もともとリハビリのために作られたピラティスは、身体を正しい状態へ戻していくエクササイズです。効果的に身体を鍛えたり、ボディラインを整えたい人に向いているでしょう。
まとめ
ヨガは古代インドで修行法のひとつとして誕生し、ピラティスはリハビリのためのエクササイズとして開発されました。
どちらも心と身体のバランスを整えることができますが、ヨガはより心に、ピラティスはより身体にフォーカスをあてたものと言えるでしょう。
インナーマッスルを鍛えてボディラインや姿勢を整えたい人はピラティス、リラックス効果や瞑想を重視したいという人はヨガと、目的から選んでみてはいかがでしょうか。
アミーダの溶岩ヨガでは、天然の溶岩石のパワーによって、さらにリラックス効果が高まります。他にも、美肌効果、デトックス効果、ダイエット効果が期待でき、心と体を整えるのにおすすめですよ。